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調子っぱずれ

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「映画バクテン!!」感想殴り書き2
前回から大きく時間が開いた続き(ネタバレありです)

<インターハイ後>
インターハイが終わり部活を引退して寮を去る3年生たち。
インターハイの結果はともかく、次の道へと歩きだした3年生が太陽の光の下にいるのに対し、残る1、2年生は影の下にいるのが対照的です。
ずっと浮かない顔をしている美里くんに「この甘えんぼエース♪」と軽口を叩く女川先輩と返答しない美里くん。TV版の頃から、女川先輩の「○○エース♪」に対する美里くんの「○○エースじゃありません」のニュアンスでその時の美里くんのコンディションが分かるようになっているのですが、返答できなかったのは今回含めて2回だけで、よっぽど余裕が無いのだということが分かります。ここはTV版を観ていた方が分かりやすいかも。

3年生が去った後の寮はがらんとしてそれだけで寂しさを感じますが、特に、女川先輩のまーちょんのポスターを剥がした跡が残る壁は、その場所の主がいなくなったことを感じさせて寂しさが募ります。

1年生に心配かけまいと気を遣う新キャプテンの亘理。それについて2人で話し合う双葉と美里くん。TV版の序盤の双葉は、美里くんと2人きりになったことがないから何を話せばいいのか……というようなことを言っていましたが、本作では2人は度々2人で行動し、話し合っています。しかし逆に言えば、1年生が2人で行動し相談しているとき、2年生の亘理は1人で悩んでいるということなのです……
余談ですが、牛乳飲んだ後の台詞の演技すごいね石川プロ。

<志田監督の決意>
引退した3年生も体育館に集め、男子新体操をさらに広める道に進むため、今年度限りで監督(と教師)を辞めることを部員たちに告げる志田監督。体育館の窓からは1羽で飛んでいく白い鳥の姿が。
話し出す前に「ふーー…」と大きく息を吐く志田監督の姿がちょっと意外でした。志田監督にも言い出しづらさというものがあったんだね。普通の人間と同じ定規で測れるタイプの人ではないと思っていたので……

双葉たちを残して去ることに「本当に申し訳ない」と頭を下げる姿に、「ほんとにな!!!」と思いつつ「でもめっちゃ顔がいいな!!!!」と思ってしまうちょろい私……
このシーンずっと志田監督の作画がめちゃくちゃ良いんですよね。ずるい。

呆然とする亘理の姿に気付いて「なぜ今……」と訊ねる築舘先輩、さらにその様子に気付く女川先輩。「誰かが誰かを見ている視線」が本作で大切であることが特に分かりやすく描かれてるシーンだと思います。

志田監督に憧れてアオ高に入った美里くんにとっては裏切りに等しい監督の選択。当然簡単に許せるものではなく、殴りかかりそうになる右手を押さえて立ち上がり、監督を応援すると告げる目が途中で潤んできますがやっぱり涙を流すことはありません。この後にも美里くんが自分の右手を見つめるシーンが登場しますが、きっとその度にこの時の気持ちを思い出していたのでしょう。
震災で両親を亡くし、叔母との生活になかなか馴染めなかった美里くんにとってどれだけ志田監督の存在が大きかったのか、というのもTV版を観ていた方が分かりやすいかなと思います。
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